あぶない刑事の初代捜査課長である近藤卓造は、妻と2人の子どもがいる刑事です。刑事歴は30年のベテランで、通称「タヌキ」といいます。暴力犯捜査を担当し、暴力団関係者からは「鬼の卓造」として知られ、恐れられている人物でした。

1980年にタカとユージがいる港署捜査課長に就任し、1990年に定年を迎えています。劇中では、署内で指示を出したり談話したりするシーンのみならず、自ら犯人を追い詰めたり、現場に向かったりすることもありました。

近藤課長といえば、タカやユージに対して怒鳴るシーンが有名ですね。「大馬鹿者!!」、「鷹山ぁあ!!」、「大下ぁあ!!」と怒鳴り散らし、あぶない刑事の名言としてもよく取り上げられています。

タカとユージのやりたい放題な様をみて、癇癪を起こしたり、仕事を放棄したりする場面も見られ、かなり感情的になるタイプです。しかし、そんなコンビに対しては、信頼感も抱いています。「もっともあぶない刑事」でタカとユージが爆発に巻き込まれた際、生死不明の報告を受けて崩れ落ちたシーンは観ているものの涙腺を緩ませました。

あぶない刑事ファンの中で絶大な人気を誇るタカとユージですが、その2人に次いで人気を集めているのが近藤課長といっても過言ではありません。

近藤課長を演じたのは俳優の中条静夫さんです。中条静夫さんはすでに亡くなられており、「あぶない刑事リターンズ」からは出演できませんでした。しかし、劇中では生前の音声が使われ、エンドロールでは追悼メッセージが流れ、ファンからも、制作に関わった人たちからも愛されていたことがわかります。

中条さんの訃報を聞いて、真っ先に「近藤課長が亡くなった」と思った人も多かったようです。それほど、あぶない刑事において主要人物だったのでしょう。

また、中条さんはアドリブ嫌いで有名な俳優さんで、台本通りに読む正確さを大切にされていました。しかし、あぶない刑事では、タカを演じる舘ひろしさんやユージを演じる柴田恭兵さんのアドリブに合わせて、台詞を面白くしたり、アドリブを入れたりする柔軟さを見せています。

中条さんのプロ意識の高さ、近藤課長の厳しく温かい人柄もあぶない刑事の見どころの1つです。